ニュース of 全国マイケアプラン・ネットワーク


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2010-03-19

震災で苦しむ認知症の人が「一人でも」「少しでも」安心して避難所で過ごせるために

~つながりの力で、支援ガイドを関係者に伝えてください~

大地震、津波、被爆の恐れ・・・想像を絶する体験の中で住まいを失い、避難所での生活を余儀なくされている人が数十万人。その中に認知症の人が多数含まれています。
すべての人の「生(命、生活、人生)」が危機的な状況の避難所では、認知症の人への支援は後手後手になりがちで、遅れるとどんどん対応が困難になったり、元気そうだった方が短期間に命を落とす場合もあります(避難所から認知症の人が行方不明になった実例が、すでに出ています)。
できるだけ早い段階で、本人と家族らの状態が悪くなっているのを少しでも食い止めないと、当事者はもちろん、周囲への負荷が増すばかりです。
避難所生活の長期化が危ぶまれる中、避難所で認知症の人と家族らが少しでも安心して過ごせるための支援を行う参考にしていただくための、「避難所でがんばっている認知症の人と家族等の支援ガイド」を作成しました(これまでの震災時の避難所での支援体験や関係者の情報等をもとに作成したものです)。
みなさまの”つながり”を活かして、これから被災地・避難所の支援に入る予定の人、すでに支援に入っている人等に支援ガイドを紹介していただき役立てていただければ幸いです。
認知症の人の支援に焦点を当てて作成されたものですが、ストレスに特に弱い人たち・子供たちの支援にも、どうぞ参考に。
なおこのガイドは、現地で実際に支援している人たちの声をもとに、順次バージョンアップしていく予定です。ご意見やアイディア、情報を下記までお寄せいただければありがたいです。
多数の被災者の中の「一人」でも、「少しでも」、避難所で安心して過ごせますように。そして一日も早く、普通の暮らしに戻れることを切に祈りながら。

LinkIcon避難所でがんばっている認知症の人・家族等への支援ガイド(PDFファイル)

2011年3月17日
認知症介護研究・研修東京センターケアマネジメント推進室
東京都杉並区高井戸西1-12-1
e-mail: knagata@itsu-doko.net
LinkIconhttp://itsu-doko.net

2010-08-03

厚生労働省に要望書を提出しました

去る8月3日(金)、厚生労働省老健局振興課に、全国マイケアプラン・ネットワークからの要望書を提出しました。
内容は、昨年度に行った調査研究事業とこれまで10年間の活動を根拠としたもので、要約すると以下の3点です。

  • ケアプラン自己作成(セルフケアプラン)という道を国民に周知してほしい。
  • ケアプラン自己作成を選んだ場合もスムーズに行えるように、支援体制を整えてほしい。
  • ケアマネジャーに依頼する場合も、利用者の主体性をはぐくみ、利用者を育てる、自助という視点でケアマネジメントが行えるようなケアマネジャーを育ててほしい。

等、介護保険の原点に立ち戻った施策の遂行を提言し、介護支援専門官他3名の事務官と1時間ほど意見交換をしました。

全文

利用者の主体性を育て、自助を支援する制度に向けて(要望)


介護保険法第四条には、次のように掲げられています。
(国民の努力及び義務)
第四条  国民は、自ら要介護状態となることを予防するため、加齢に伴って生ずる心身の変化を自覚して常に健康の保持増進に努めるとともに、要介護状態となった場合においても、進んでリハビリテーションその他の適切な保健医療サービス及び福祉サービスを利用することにより、その有する能力の維持向上に努めるものとする。
 2  国民は、共同連帯の理念に基づき、介護保険事業に要する費用を公平に負担するものとする。

 高齢化率は今後も上昇し、2025年には1人の高齢者を支える現役世代の割合は2人を切ると言われています。こうした中で、現役世代の負担を少しでも軽減させる社会へ向かうためには、国民が、「困ったら誰かが何とかしてくれる」という依存的な発想ではなく、自らのQOLを維持しようとすると同時に、自分の暮らしを主体的に組み立てるという、自助の意識を持つようになることが不可欠です。

 自分や家族の暮らしを振り返り、自分でできることできないことを整理して、暮らしを自ら組み立てるという行為を土台としたケアプランの自己作成(セルフケアプラン)は、自助そのものであり、「利用者主体」「自己選択」「自己決定」といった介護保険の理念を具現化したものであると考えます。(改めて言及するまでもなく、介護保険制度上はケアプランを作成する手段として「自己作成と「事業所作成」という2つの道が用意されています)。

 全国マイケアプラン・ネットワークは、ケアプランの自己作成を実践している利用者や家族と、趣旨に賛同する人たちのネットワークです。自己作成経験者は、ケアプラン自己作成について意義・有益性を強く体感しており、とりわけ介護予防におけるケアマネジメントは他者に委ねるのではなく自らが行うことにより、介護予防効果がより一層期待できると感じています。

 しかしながら、自己作成者への支援体制やケアプランの確認手続きなどのフローは未整備で、10年経過した現在でも、多くの市区町村で自己作成はほとんど普及していないのが現状です。

 当ネットワークでは、平成21年度老人保健事業推進費等補助金(老人保健健康増進等事業分)事業として、自己作成に関する調査研究事業を行い、自己作成の意義と普及に向けての課題と提言を、報告書『全国保険者調査から見えてきたケアプラン自己作成の意義と課題』にまとめました(参考資料として添付します)。

 そこで把握できたのは、多くの保険者で自己作成という選択肢がほとんど周知されておらず、支援体制も整っていないということでした。

 しかし、一方では、自己作成を当たり前に支援する保険者もおり、そうした保険者では自己作成による利用者の自律、制度理解といった有効性を強く感じていることや、居宅介護支援費が減ることで給付費削減につながることもわかりました。

 また、自己作成者へのヒアリングや自己作成者が利用しているサービス提供事業者へのアンケートからは、「利用者の主体性が育まれる」「制度理解が進む」「社会の一員として介護保険制度を利用する意識が育つ」など意義と効果を体感していることが明らかになりました。

以上の調査研究ならびにこれまで10年間の活動を根拠に、次のことを要望します。
1.ケアプラン作成において、自己作成・事業所作成の選択肢があることを、国民に広く周知する。
2.各保険者においては、自立した市民を育てる視点で、自己作成者用の自己作成プロセス、マニュアルや自己作成者向けの書式、相談窓口の整備、情報ルートの確保等、自己作成者のために支援環境を整える。
3.介護支援専門員等事業所に依頼する場合においても、主体的な利用者を育てるという視点に立ったケアマネジメントが実施できるよう介護支援専門員を育成する視点で適正な指導を行う。加えて、介護支援専門員の実務研修等の見直しを行う。

 国民が、介護保険サービスだけでなく、近隣や家族などの社会資源を有効に活用して主体的に自らケアプランを作成することや、事業所に依頼しても自らの暮らしを真剣に考えて、自らが築いた私的な資源の活用を介護支援専門員に的確に伝え、ともに考えることで、より自らの暮らしに即した支援体制が組まれたケアプランを作ることが出来ます。

 以上、次期改正においては介護保険法の基本に立ち返り「国民の自助を支援する」「国民を育てる」「国民の育つ力を尊重する」視点に立った具体的な施策の遂行を、切に要望いたします。

2010-06-06

マイケアプランフォーラム2010
「全国保険者調査から見えてきたケアプラン自己作成の意義と課題」を開催

CIMG0044.JPG6月6日(日)、東京・池袋において、平成21 年度老人保健事業推進費等補助金(老人保健健康増進等事業分)事業として行った調査研究の報告会、マイケアプランフォーラム2010「全国保険者調査から見えてきたケアプラン自己作成の意義と課題」を開催しました。
報告書を元に検討委員長の國光登志子氏(立正大学大学院 社会福祉学研究科講師)が概要を報告、次に前介護支援専門員である厚生労働省社会・援護局地域福祉課の遠藤征也氏が講演、そのあと、検討委員によるパネルディスカッションが行われました。
検討委員からは、「自己作成の普及は、数ではなく、自覚を持って自己作成をする人を増やすことが大事。またケアマネジャーに依頼している人も主体的な利用者へとシフトしていくことが、これからの社会にとっては必要」、「介護の社会化へと向かうためには、自己作成が大きなポイント。自己作成を基本にすえた制度設計にすることで介護保険の理念が生かされるのではないか」「自分のことを振り返ってこれからの暮らしを考えることは、介護予防につながる」「素人だからと手順を省くのではなく、丁寧な手順を踏んで透明性の高いケアプランにすることが大切」「自分のケアプランをしっかりと考える市民はこれからの社会を成熟したものに向かわせるための牽引力になるのではないか」などの意見が出されました。保険者が「前向きな市民を育てる」という姿勢で支援体制を整えていかなくてはいけない時期に来ているようです。
LinkIcon報告書:全国保険者調査から見えてきたケアプラン自己作成の意義と課題


2009-03-22

『ケアプランを自分でたてるということ』出版記念フォーラムを開催

booknew.gif3月22日に都内で出版記念フォーラム「ケアプランを自分でたてるということ~次の世代へ~」が開催されました。
フォーラムは終始、次世代を強く意識したもので、介護を身近に見ながら育った橋本さん。父の介護経験が第二の人生に大きな影響を及ぼした中村さん。島村さんも介護中は子どもたちが後ろから見ていることを強く意識したといいます。
介護は暗い試練と位置づけて軽くやり過ごす手立てを考えようとする傾向がありますが、介護を通して人生を考え老いや死を目の当たりにすることは、自分の生き方を見直すきっかけになる。介護と正面から対峙することで得たものが沢山あるというパネリストからのメッセージ・姿勢を次の世代に伝えることが、社会を熟成させていくことにつながるのではないでしょうか。
会場には若い人の姿も多く、「介護保険制度」の中のプランであることを超えた「マイケアプラン」の意味を考えさせられるフォーラムとなりました。